＜自由部門＞

特選Ⅱ　「消えた家主」 仲沢景子（ 泉ﾃﾞｼﾞﾀﾙ支部）

＜審査員評＞ 米山悦朗　(全日写連 県本部役員)

空き家になった家の虚しい空間を、真ん中に黒白の猫の写真を配置することによって表現している。　この猫が白でも、クロでも、三毛でも効果は薄く白黒であるところに強さがある。　残念ながら、右の写真は机の上に徳利が乗り壁に浴衣らしきものがかかっていて、家主の生活というか存在が感じられる。　　もし、それを表現したければ左の廃屋の写真は家主が永久にいなくなってしまったということを感じさせ、作者の意図がどこにあるか曖昧にしている。　　どちらか表現意図に合わせて、別の写真を使った方が良いと考える次第である。